3.日本工業倶楽部会館

日本工業倶楽部会館

建設中の工業倶楽部

1920年(大正9年)11月に竣工。東京銀行集会所の設計で知られる松井貴太郎や横河民輔などにより設計され、地上5階、鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造。実業家の親睦を目的とした社交クラブとして建てられたもので、正面屋上には小倉右一郎作の2つの人像が配されている。男性はハンマー、女性は糸巻きを手にしており、当時の2大工業である石炭と紡績を示している。国賓を迎えることを考慮して、入口にはドリックオーダーの無垢の石柱が 4 本配されており、正面階段も広くとられている。第一次世界大戦による工業の発展、昭和初期の大恐慌、戦争、敗戦、復興、経済成長を通じて常に経済界の大きなドラマの舞台となり、財界のメモリアル的な存在といえる。2003年(平成15年)に建て替えられたが、会館の南側部分が保存・再現されている。