4.永楽ビル

伝奏屋敷(てんそうやしき)

伝奏とは朝廷に置かれ、奏聞(天皇・上皇に報告・説明等を行う)や伝宣(天皇や上皇の勅旨を伝達する)を専門的に行う役職で、接待のしきたりは非常に手が込んでおり莫大な費用を要したという。公家衆御馳走屋敷ともいわれ、伝奏御馳走役を命じられた大名はこの長屋に引き移り、高家の指図をうけながら一切の世話をした。「忠臣蔵」の浅野内匠頭長矩(あさの たくみのかみなが のり・1667年~1701年)が命じられたものこの役で、その礼法指南役が吉良義央(きら よしひさ・1641年~1703年)であった。